北の大地は広大だ。
たとえ北海道に住んでいたとしても、行ったことのない土地があるのは至極当然なことであろう。
「なんだかんだ、はじめて来たな……旭川駅」 私が降り立ったのは旭川。札幌から130km離れた都市だ。
旭川ラーメンや、旭山動物園が有名で今まで訪れてみたいと思っていた場所だ。
札幌からそう距離が離れているわけではないのだが、中々来る機会がなく仕事の関係でようやく降り立つことができた。 JR旭川駅前は大きな広場があり、その隣には駅直結の大型商業施設も建っている。
テレビ番組などでよく互いにライバル視している県などが話題にあがるが、そのたびに蚊帳の外にされる北海道。
だが、北海道は北海道でライバル都市問題がある。そうなると話題にあがるのが札幌、旭川、函館だろか。
私はあまり札幌の外に出たことはなく、こうして旭川の都心にやってきたのははじめてだった。
どの都市もそれぞれ違った良さがある。手と手を取り合い仲良くすればいいのにな、と思うものだ。
待ち合わせの時間までかなり時間が合ったので、駅周辺をぶらぶらと歩く。
全く知らない土地に来るとみる世界が変わって見える。
このご時世、旅行が中々できずこのような高揚感をおぼえるのもかなり久しい。
地図を片手に辺りをきょろきょろしながら歩く様はまさにただの観光客。
町並みも、そこを歩く人たちも、流れる空気も自分が住んでいる町とは全く異なった。
はじめて訪れる町、見知らぬ場所を歩く自分。それだけでまた人生が華やかになったようで嬉しさが込み上げる。
ずっと家に引きこもってばかりの生活を過ごしていたが、
たまにはこういう経験をするのもとても大事なことだと思った。
今回は慌ただしい仕事でゆっくりできなかったが、次は旭山動物園に行きたいなと思っている。
札幌から日帰りできる距離ではあるが、すぐ帰るのは惜しい。
次はホテルを取って、美味しい物を食べてゆっくり観光目当てで訪れたいものである。
しかし、いつもと違う場所にくると何故財布の紐がゆるんでしまうのだろう。
あれやこれやと食べ物やお土産を買い、散財してしまったが楽しかったので後悔はない。
また訪れたいな、旭川。